製品概要
VERIQA RT MonteCarlo 3D
放射線治療における線量計算のゴールドスタンダードとされるモンテカルロ法。 VERIQA RT MonteCarlo 3D は、このモンテカルロ法で豊富な臨床実績と定評のある SciMoCaTM モンテカルロ アルゴリズムを用いて線量計算・検証を実行します。VERIQAは、治療装置や治療計画システムから独立したシステムであり、本当の意味で独立した線量検証計算を行うことができます。
VERIQA RT MonteCarlo 3D は、VERIQA 患者QA総合プラットフォームの一部として、スピードと精度を両立した効率のよい線量検証を提供します。これにより、計算結果を数分で利用可能にするなど、日々の患者QAにおいて安全性の向上と高効率化を同時に実現します。
POINT
Point ポイント
- 信頼性
- 効率性
- 高速性
- 統合性
- 独立性
- 機能性
機能・特徴
臨床で実証された信頼性
VERIQA RT MonteCarlo 3D は、SciMoCaTM モンテカルロ線量計算エンジンをベースとしており、治療計画のQAにおける放射線治療線量の効率的な計算に特化しています。
SciMoCaTM は、EGSnrc/XVMC/VMC++ モンテカルロ法コードファミリーの流れをくんでいます。
汎用のモンテカルロ解析コードと比較して、複雑な人工的条件下での偏差を2%以内に抑えることができます。独自の仮想ビームモデリングと分散減少法の最適化により、効率を向上し、非ガウス性ノイズを抑えます。このアルゴリズムは、様々な文献で測定や線量計算に対するベンチマークとなっています。
Acuros XB(v 13.7、Varian Medical Systems)による 3つのVMAT治療計画に対する
VERIQA RT MonteCarlo 3D 評価
計算速度の高速性
RT MonteCarlo 3D は、優れた計算速度と精度を兼ね備えています。下表はVERIQA RT MonteCarlo 3D サーバーによる計算時間の一例で、PTW社が公開しているものです。
モンテカルロシミュレーションによる計算時間は、計算グリッドサイズ、統計的不確かさの設定、シミュレーションの複雑さによって異なりますが、複雑なケースでも数分で完了していることが示されています。
Dual 12 cores Intel Xeon Silver 4214 2.2 GHz server ハイパースレディングにて計算 (論理コア数48)
実測の頻度を最適化して業務を効率化
VERIQA RT MonteCarlo 3D は、ファントムを使用した実測を必要としない「独立計算ソフトウェア」です。
<2 % |
2 min |
5 x |
120 hrs |
Varian Acuros® XBなどの線量計算アルゴリズムに匹敵 |
一般的な臨床IMRT治療計画の3D線量計算と評価に必要な時間* |
実測ベースの線量検証(10分程度)と比較した 迅速性* |
実測の75%を独立計算に置換えた場合に毎年節約できる時間* |
患者QAの新基準を提示
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治療計画の段階で発生しているエラーを発見
RT MonteCarlo 3D は、治療前のプラン検証用のセカンダリ3D線量計算モジュールです。本当の意味で独立したセカンダリ線量チェックにより、治療計画におけるエラーを特定します。
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測定をベースとした補完的な患者QA手法
VERIQA RT MonteCarlo 3D は、測定エラーと照射エラーを治療計画エラーから切り離します。AAPM TG-219で推奨されているように、その処理能力で日々の治療計画のセカンダリ3D線量計算を効率よく実行します。
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モンテカルロ線量計算をQAワークフローに実装
ファントム測定では患者の解剖学的構造は無視されます。一方で、モンテカルロは不均質構造を含めた実際の解剖学的構造が結果に反映されます。この計算手法がエラーを検出するこのプロセスにおける信頼性を高めます。
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エキスパートベースのビームモデル
複雑な線量計算を行うために、独自のエキスパートベースのビームモデリングプロセスをご提供します。VERIQAのビームモデルは、水ファントム測定を使用して、経験豊富なPTW物理チームによってLINACおよび施設ごとに作成されます。
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高い精度を追求
実測ベースでは、定位照射などの条件において、セットアップや測定誤差の影響を無視できない可能性があります。VERIQA RT MonteCarlo 3D は、不均質構造における優れた計算性能と、高いビームモデル品質の組み合わせによって、そのような条件での幾何学的精度向上を目指しています。
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真に独立したシステム
セカンダリ線量計算システムは、臨床に関連するエラーを検出するために治療計画システムから独立していなければなりません。この独立性は、線量計算アルゴリズムとビームモデリングの線量入力データの双方に対して担保されている必要があります。